文化財建造物としての価値を長く維持するためには、適切な日常管理と周期的な保存修理が欠かせません。そのため保存修理では、文化財建造物それぞれの価値を見極め、それらの価値を後世に伝えるための深い知識や技術、技能が必要となります。
文化庁では、日常管理や保存修理に対する国庫補助制度や、保存修理技術を継承するための選定保存技術制度を設け、文化財建造物の保護の充実を図っています。
文化財建造物は、破損状況に応じて、小修理、維持修理、根本修理の保存修理が行われています。
文化財建造物としての価値を長く維持するためには、適切な日常管理と周期的な保存修理が欠かせません。そのため保存修理では、文化財建造物それぞれの価値を見極め、それらの価値を後世に伝えるための深い知識や技術、技能が必要となります。
文化庁では、日常管理や保存修理に対する国庫補助制度や、保存修理技術を継承するための選定保存技術制度を設け、文化財建造物の保護の充実を図っています。
文化財建造物は、破損状況に応じて、小修理、維持修理、根本修理の保存修理が行われています。
小修理とは、日常管理における破損部分の補修。日常的に痛みやすい屋根や壁の部分補修、床板の張り替えなどがあります。
維持修理とは、経年による破損を補修し、建造物としての機能を維持するため、周期的に行う修理。「屋根葺替」や「塗装修理」などがあります。
根本修理とは、柱や梁など主要構造部にまで破損が及んだ場合に、建造物を解体して各部材の補修を行い、建造物を健全な状態に回復させる修理。全ての部材を解体して組み直す「解体修理」や、軸部の一部を解体せず行う「半解体修理」があります。
また、保存修理の際には文化財としての価値を損ねないよう、慎重に調査し修理方針を検討しないといけません。このため、国庫補助による保存修理においては、文化庁の承認を受けた主任技術者が実測調査、資料調査など各種調査を行い、これに基づいて修理の方針を的確に判断します。この際に得られた知見は後世に伝えるべき貴重な資料となるため、大規模な保存修理では修理工事報告書を刊行しています。